ティルマライ・クリシュナマチャリア(1888年〜1989年)
インドカルナータカ州に生まれ、父よりヨガを習う。
10代、20代とインド中を旅して、インドの六大哲学を学ぶ。
30歳、ヒマラヤに巡礼した際にカイラス山の麓の洞窟に住まうヨガの達人、ラマモハナ・ブラフマチャリと出会い、師の元で7年半ヨガを学ぶ。この時の教えがクリシュナマチャリアのヨガの元となっている。
師との修行の終わりにクリシュナマチャリアは報酬はいくらかと尋ねると、師はクリシュナマチャリアに「妻をめとり、子供を育て、ヨガの教師となること」と答えた。その後、南インドのマイソールでヨガを教え始める。
静かな瞑想的なヨガ、汗をかきパワフルなアーサナを行い続けるヨガ、身体のアライメントに集中するヨガ、個人に合わせたヨガセラピー… いろいろな練習が存在していますが、いま世界中で練習されている多くのヨーガは、一人の人物から派生したと言われています。
南インドの小さな村に生まれたティルマライ・クリシュナマチャリア師。 たとえ彼の名前を知らなくても、自分の練習しているヨーガはまったく彼と関係のないように思えても、世界中で彼の影響を受けていないヨーガを探すのは困難と言われ、あなたのヨーガを発展させた人物かもしれません。
(米ヨーガ・ジャーナル誌)
ヨガの発祥地・インドで、20世紀初頭ヨガが廃れていく危機にあった時代、 ヨガのみならず、さまざまなインド哲学学派・アーユルヴェーダに精通する人物としてインド国内で名を知られたクリシュナマチャリア師。
当時、単なる身体を動かすエクササイズや大道芸としか見なされていなかったヨガは、彼の多大な努力により、正しい認識や恩恵を受ける人々が国内でも次第に増え続けました。
クリシュナマチャリア師のヨガの指導・練習方法は多岐に渡り、それぞれの時代の、全く異なる性質の生徒たちに指導した教えは、BKSアイアンガー師(アイアンガーヨガの創始者)、シュリ・K・パタビジョイス師(アシュタンガヨガの創始者)、インドラ・デビ、子息のT.K.V.デシカチャー師を始めとする多くの生徒を通して、クリシュナマチャリア師自身は一度も海を越えることなく、彼の教えは世界中へと広まりました。
現在では『現代ヨガの父』と言われ、世界中のヨガに影響を与え続けています。